ギリシャ神話って、現代まで影響を与えたエピソードが無数にあり、学んでみるととても面白いですよね。
ただし、「これを読めば全部のエピソードが知れる!」というような本は存在しません。というのも、ギリシャ神話は口承で伝わってきており、今は宗教として信仰する人がいない神々にまつわる神話です。
しかし、西洋の絵画や小説、あるいは星座なんかには頻繁に登場するので、知っておくと数倍西洋文化を楽しむことができます。
そんなギリシャ神話のエピソードがたくさん知れる良書を数冊読んだので紹介します。
身近なところでも、「あんなところにもギリシャ神話由来のものが!」と、生活がちょっと楽しくなること請け合いですよ。
ギリシャ神話の入門におすすめの本5選
ギリシア神話を知っていますか(阿刀田高)
阿刀田高さんによる、『〇〇を知っていますか』シリーズです。このシリーズは個人的にすごくおすすめでして、ちょっと取っ付きにくそうな古典をコミカルに書いていて、所々でニヤリとさせられながら、読了後はちゃんと古典の内容が頭に残っているという優れものです。
ギリシャ神話以外にも、
などがシリーズにありまして、どれも納得のクオリティです。
名画の謎 ギリシャ神話編(中野京子)
『怖い絵』でお馴染みの中野京子さんによる、ギリシャ神話をモチーフとした絵画のエピソード集です。
・ゼウスをめぐる物語
・ヴィーナスをめぐる物語
・アポロンをめぐる物語
・神々をめぐる物語
の4章に分かれており、神々による、意外にも人間臭すぎる群像劇を名画とともに読み解きます。
この本も非常におすすめでして、この本を読んだことで神話画に興味が湧き、西洋絵画を観察するのが趣味になりました。
宗教画を扱ったものなら、シリーズのこちらが面白いです。
一冊でまるごとわかるギリシア神話(吉田敦彦)
こちらも1冊でざっくりギリシャ神話の内容を掴むには良い本です。
良くも悪くも、上で紹介した2冊のように個性が強い本ではないので、オーソドックスにギリシャ神話を把握したい方はこちらが良いと思います。
ゼウスとオリュンポスの神々
ゼウスの王権の確立
十二神の後に加わった神ディオニュソス
十二神の後に加わった神ヘラクレス
人間の始まりと英雄たちの種族
ペルセウスとカドモス
スピンクスの謎とオイディプス
トロヤ戦争
ギリシア・ローマ神話(ブルフィンチ)
岩波文庫から出ているこちらの本を読めば、もうギリシャ神話は卒業かもしれません。それくらい充実した内容です。ただし、はじめにこの本を選ぶのは少しボリューミーなので、上で紹介した3冊のどれかを読んでから手に取るのをおすすめします。
本筋とは少しずれますが、ブルフィンチによるこの本で特筆すべきは、日本語訳した野上弥生子氏に宛てた手紙として、夏目漱石が序文を書いている点です。
これはすごい本ですね。ギリシャ神話好きの方なら、ぜひ卒業記念として本書を手に取られてみてはいかがでしょうか。
ギリシア神話
こちらはお子様でも読めるような平易な文章でありながら、地図や索引も充実している良書です。
子ども向けの単行本によくあるスタイルの、見開き上部にイラストがあり、下部に縦書きで文章が書かれている形式の本です。
索引も充実しているので、ギリシャ神話辞典としての使い方もできるかもです。
ギリシャ神話の本まとめ
ギリシャ神話は最近学び始めたのですが、定番と呼ばれる本の他にもおもしろそうな本がとてもたくさんありますよね!
季節によって変わる星座の由来がギリシャ神話だったりもするので、どんな季節から勉強を始めても楽しんで学んでいけそうです。
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